
2025年10月4日「不登校経験者による多様な進路交流会」レポート
2025年10月4日(土)、三茶しゃれなあどホールで「不登校経験者による多様な進路交流会」が開催されました。子どもや保護者、不登校を経験した子どもを支える学校の先生などが登壇し、それぞれの立場から経験や思いを語りました。この記事では、当日の様子をお伝えします。
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「不登校経験者のための多様な進路交流会」は、「不登校の進路について、当事者同士でリアルな情報交換ができる場を」との想いから2017年に始まったものです。今回は、こぐまの会から世田谷ブライトネットワークが主催を引き継ぎました。世田谷区生活福祉課との共催、教育委員会の後援により実施され、区内の小中学校や不登校特例校、教育支援センター、児童館などにも広く案内されました。
この会への参加は無料で、途中入退室も自由。オンラインと対面を組み合わせたハイブリッド形式で行われ、別室では資料の閲覧や本会場の映像視聴も可能でした。外出が難しい方や会場に足を運ぶ余裕のない方にも参加の機会が開かれるよう、工夫しています。
当日は、不登校当事者・経験者や保護者だけでなく、行政関係者、学校関係者、地域の居場所を運営する方など、さまざまな立場の人が集まっていました。世田谷区長にも会場にお越しいただき、会の冒頭にご挨拶いただきました。

第1部では、子ども3名、保護者3名、学校の先生4名が登壇し、それぞれの経験談や思いが語られました。
子どもパートでは、不登校を経験した高校生・大学生3名が、不登校になったきっかけやその時の生活、再び外の世界とつながっていくまでの過程、周囲の対応でうれしかったこと・つらかったことなどを、自身の言葉で語ってくれました。また、今の進路を選択するまでのきっかけについても話をしてくれました。
話の中では、不登校だった頃の苦しさも、何年かたってその経験をポジティブに捉えられるようになったことや、しんどい今だけでなく、長い目で見てほしいといったメッセージ、
今すぐに学校に戻らなくちゃと焦らなくても、やりたいことが見つかったら動き出せる事もあるということや、そのタイミングが来たら安心できる居場所を見つけてほしいというメッセージも送ってくれました。「人と違う経験をしたことは武器にできる」といった経験者ならではの力強いお話もいただきました。
保護者パートでは、不登校を経験した子を持つ保護者から、子どもの不登校をどう受け止めていったか、日々の関わりの中での葛藤や支えになったことなどが共有されました。その中で、大切だと感じたこととして、「親自身のストレスを溜めないように、苦しさを共有できるママ友や親の会など家族以外のつながりを持つこと」「親自身の過ごしてきた人生と比べないこと」「子どもの好きなことについて一緒に話す時間をもつこと」というお話をいただきました。
当事者達のお話を聞き、特に「周囲の対応でつらかったこと」や「日々の関わりの中での葛藤」など、子どもと保護者の思いがすれ違っていた経験に対して、参加者からは共感の声が多く寄せられました。
続いて、区立中学校、都立全日制高校、都立定時制高校、私立通信制高校の先生が登壇。それぞれの学校でできること・できないこと、不登校の生徒や保護者と関わる中で感じたことなどを語りました。異なる立場から子どもに関わる先生方のお話を通して、学校ごとの特色や先生方の思いが伝わってきましたし、先生方も日々葛藤しながら子ども達と向き合ってくださってる想いが伝わってきました。

▲第2部開始時に会場に掲示されたスライド
第2部では、参加者、登壇者、運営スタッフなど、会場にいる全員が参加して行うグループトークが実施されました。事前にテーマが提示され、参加者それぞれが関心のあるグループに分かれて思いや悩みを語り合いました。
提示されたテーマは、「中学生」「高校生/未進学」「発達障害」「起立性調節障害」「ゲームとの向き合い」など子どもの状況に関するものや、「全日制・定時制・通信制高校への進学」「居場所」など進路に関するものなど様々でした。それぞれのグループでの話をきっかけに、参加者同士のつながりが生まれる場面もありました。
ご登壇の方をはじめとしたみなさまのご協力により、多様な経験や思いが交差し、互いの歩みを知ることで視野が広がる時間をつくることができました。アンケート等でいただいたみなさまのご意見を参考にし、これからも安心して語り合い、学び合える場づくりを続けていきます。
今回は、2025年10月4日に行われた「不登校経験者による多様な進路交流会」の様子をお伝えしました。これからも、お子さんや保護者の方が参加できるイベントの様子をレポートしていきますので、ぜひご覧ください。