「からちゅん子どものつどい」レポート
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「からちゅん子どものつどい」レポート

 2025年4月25日(金)、南烏山区民集会所にて行われていた、学校に行かない・行けない、またはその経験のある小中高生世代の居場所「からちゅん子どものつどい」を訪問しました。この記事では、この日の「からちゅん子どものつどい」の様子と、運営を担当している方のお話の内容をご紹介します。

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 「からちゅん子どものつどい」は、毎月1度世田谷区内の様々な会場で「子どものつどい」を実施しているLearning for Allと、烏山地域で活動する親の会であるからちゅんカフェの共催によって実施されています。2023年12月から、月に一度からふた月に一度ほどの頻度で行われてきました。対象は、学校に行かない・行けない、またはその経験のある、小学1年生から高校生世代までの子どもです。毎回ご一緒にいらした保護者の方用の部屋も用意してありますが、お子さんのご希望があれば一緒に子どもの部屋で過ごしていただくこともできます。

 この日の会場は、京王線の芦花公園駅から徒歩約5分の場所にある南烏山区民集会所。建物の2階に上がり、チラシが貼られている扉を開けると、「からちゅん子どものつどい」と書かれたホワイトボードと、「こんにちは~!」「どうぞ~!」というスタッフさんの明るい声に出迎えられました。4つのイスに囲まれたテーブルが3つあり、その真ん中にはお菓子やカードゲームが置かれています。飲み物と紙コップも用意されていました。

 この日は5人が来室しており、20〜30歳代のスタッフさんたちと一緒に過ごしていました。ゲームをしている子やスタッフさんとおしゃべりする子もいる一方で、部屋の一角ではレールを組んで鉄道模型を走らせている子たちもいました。最近のからちゅん子どものつどいではほぼ毎回この光景が見られ、「鉄道同好会」と呼ばれているそうです。

 この日はスタッフさんや他の子と話しながら過ごしている子どもが多かったですが、1人で過ごせる雰囲気のスペースも設けられており、タブレットやお絵かきセットが置かれていました。

 この日に過ごしていた子どもたち同士も距離感は様々で、主にスタッフさんと1対1で過ごす子もいれば、子ども同士で遊んでいる子もいました。しかし、他のことをして過ごしている子どもやスタッフさんが「鉄道同好会」の様子を見て「わぁ、すごい!」「その写真いいね!」などと話すなど、同じ空間にいる人たちの中にゆるいつながりがある雰囲気が感じられました。この日に初めてからちゅん子どものつどいに来室した子もいたそうなので、初対面であるか否かにかかわらず、なんとなくお互いの存在を感じつつ自分の過ごしやすいように過ごせる空気があるように感じました。

 子どものつどいの運営を担当している善田(ぜんだ)さんにお話を伺いました。

ーー来室するお子さんの様子によって雰囲気が変わるのではないかと思います。今日の子どものつどいは、これまでと比べてどんな印象でしたか?

もう少しお子さんが多い時もありますが、概ねこんな雰囲気のことが多いと思います。これまでとの大きな違いは感じていません。

ーーこれまでの子どものつどいの現場での出来事で、特に印象に残っていることを教えてください。

 「鉄道同好会」は面白いなと思っています。

 「鉄道同好会」は、からちゅん子どものつどいに毎回のように来室しているお子さんが「プラレールを持ってきて、ここでやってもいいですか?」と聞いてくれたことから始まりました。ここ最近のからちゅん子どものつどいではほぼ毎回、数人のお子さんが、お気に入りの鉄道模型を持ち寄って、レールを組んで走らせて、写真撮影をしています。そこから発展して、色々な場所で撮った本物の鉄道の写真を見せ合っている時もあります。

 好きなものでお子さん同士のつながりが生まれていること、「鉄道同好会」の活動がからちゅん子どものつどいに足を運んで同世代とゆるくつながるきっかけになっていることが、とても素敵だなと思っています。また、もともと「鉄道同好会」に行くという気持ちで来ていないお子さんの中にも、そこに入って一緒に遊ぶ子や、その様子を見ながら鉄道の話をする子がいるんです。各々自由に過ごしているけれど、ふんわりつながり、共鳴している感じが、いいなと思っています。

ーー子どものつどいを運営するうえで、大切にしていることを教えてください。

 2つあると思っています。
 1つめは、来室した子たちが、ありのままの自分でマイペースに過ごせると共に、本人が誰かとつながりたい・関わりたい・遊んでみたいと思った時にふわっと繋がれることです。そのために空間づくりやスタッフからの働きかけのし方を工夫しています。スタッフがそれとなく他の子やスタッフの輪に誘うこともありますが、そうされたお子さんがふわっと受け入れてくれることもあるように感じています。
 2つめは、子どもたちと一緒に場をつくっていくことです。「鉄道同好会」のように子どもがやりたいと言ったことをできる範囲で実現しようと頑張ってみたり、Switchがあったらよさそうという声があったのでHo-Ho(Learning for Allが運営している中高生世代の居場所。Ho-Hoの情報はこちら)から借りて持って行ってみたり…。できること・やることが良い意味で決まっていないので、来てくれたお子さんたちの思い次第で色々なことができる場にしたいと考えています。

ーーこのレポートを読まれた方へ、メッセージをお願いします!

 知らない人がいる場所、初めての場所に行ってみることは、とても勇気のいることだと思います。「こんなスペースがあったら過ごしやすいな」「行きたいんだけどこういうことが不安なんだ」ということがあれば、申込フォームや問い合わせへのメールで気軽に伝えてください。全て叶えるのは難しいこともあるかもしれないですが、できる限り一緒に考えたいと思っています。

 からちゅん子どものつどいは、マイペースに過ごせつつ、でもみんながつくりだす「あたたかさ」がある場所だと思っています。人の輪に身を置いてみること、普段会わない人と喋ってみることによって、自分の中で少し気持ちの変化があるかもしれません。開室時間中の入退室は自由なので、10分だけの来室もウェルカムです!

 保護者の方には、「すぐにお子さんが来室しそうにはなくても、保護者の方だけでもお気軽に、ぜひ様子を見にお越しください」とお伝えしたいです。

 今回は「からちゅん子どものつどい」を訪問しました。これからも、「からちゅん子どものつどい」をはじめ、お子さんが過ごせる居場所やイベントのお知らせをしてまいりますので、ぜひご覧いただき、ご自身のタイミングで足を運んでみてください!

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